芥川龍之介の短編小説の中から、比較的読みやすい内容のものを中心に選んでいます。教科書にも掲載されている作品などもあるので、ご存知の方も多いことと思います。
そんな彼の作品を、対象年齢順にご紹介していきます☆
「面白そう」「読んでみよう」と思える作品が見つかれば、幸いです。それぞれのあらすじ・読書感想文の例もありますので、気になったらぜひ詳細をチェックしてみてください👀
小学生におすすめの作品
「蜘蛛の糸」
小学校中学年~
極楽にいるお釈迦様と、地獄にいる大泥棒のお話です。極楽から垂れてきた蜘蛛の糸を見つけた泥棒は、地獄から抜け出そうと必死に登っていくのですが・・・
子ども向けではありますが、大人が読んでも考えさせられるテーマの本です。広げ方しだいでは、とても内容の濃い読書感想文を書くことができます。
「鼻」
小学校中学年~
本の表紙の絵のとおり、鼻がとても大きい僧が主人公のお話。この僧は、鼻が人よりも長くて大きいことをとても悩んでいて・・・
といったユーモアあふれる内容ですらすらと読める小説です。コンプレックスという普遍的なテーマが描かれており、感想文で自分の意見をまじえて書きやすいと思います。
ちなみに、この作品は夏目漱石が絶賛したことでも知られています。
「トロッコ」
小学校中学年~
八歳の良平が、小田原-熱海間に敷かれた鉄道工事用のトロッコに興味を持ち、冒険をする物語です。
子どもが持ってる好奇心、毎日のわくわく感、周りの大人への感じ方などなど、大人が読めば、子どもの頃の感覚がよみがえってくるような描写がたくさん。子どもが読めば、共感できるポイントがたくさんある小説です。
ラストの文章が何とも言えない余韻を残し、とても大人な感じで終わるのが読みどころかなと思います。
「杜子春」
小学校高学年~
このお話には原典があり、中国の伝記小説を童話化したものと言われています。主人公である杜子春の若者が、仙人と出会って成長していくという物語です。
仙人の様子や仙人に課せられた修行のシーンなど、ファンタジー的要素が多く、楽しく読めるのではないでしょうか。
とは言っても、幻想的で夢のような話というわけではなく、読後感はいたって現実的です。生きていく上で、本当に大切なものは何か?を考えさせてくれます。
中学生・高校生におすすめの作品
「羅生門」
中学生・高校生~
高校の国語の教科書にも掲載されていたりするこの作品は、極限状態に置かれた人間の心の動きが描写されており、”善と悪”について考えさせられる小説だと思います。
主人公である下人の考え方が変わる瞬間の文章には、はっとします。「人間の価値観がひっくり返る瞬間は、案外こういったものなんだろうな」と読んでいて感じました。
やや重いテーマではありますが、だからこそじっくり読書したい・内容の濃い感想文を書きたいという時は、ぴったりの作品です。
「藪の中」
中学生・高校生~
ある殺人事件の真相に、複数の関係者からの証言で迫るという、少し変わった形式の物語です。立場の異なる人物が証言していくため、それぞれの発言に矛盾が生じ、殺人事件の印象がころころと変わっていきます。
いったい誰が真実を語っているのか?それとも真実なんて存在するのか?
ミステリー小説的に楽しもうとする人もいれば、より深い次元で考えることもできる作品です。
”作者が本当に伝えたかったことは何なのだろう?”
そんな気持ちで読み進めてみると、楽しいと思います☆
まとめ
芥川龍之介のおすすめ作品について見てきました。気になる作品はありましたでしょうか?
ここで挙げたものはどれも比較的人気なものばかりで、読みやすいものが多いです。それでいて、普遍的なテーマを持っているので、読書感想文の題材としてもぴったりです。
もし興味を持ったものがあれば、あらすじ・感想文など詳細をご覧になってみてくださいね。
また、”簡単な感想文の書き方”については、こちらでまとめています!よければ、あわせてご覧になってみてください♪
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