「オルゴールワールド」あらすじ(ネタバレ)・読書感想文

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「どれ、奇跡の話をしようじゃないか。」という印象的なセリフから始まる感動の物語。

にしのあきひろさんの3作目の絵本で、ストーリーの原案はタモリさん。そのアイデアを西野さんがペン1本で描いたのがこの本です。絵は色がなくてモノクロなんですが、緻密に描きこまれた絵にぐっと引き込まれること間違いなし。

大人も感動できる素敵なファンタジー!

ストーリーがサクッとわかる簡単なあらすじ・感想文をご紹介しています。

さらに、読み応えのある絵本の「あとがき」の内容も♪絵本のストーリーに感動したら、ぜひ「あとがき」もチェックしてください。きっとドキドキするはず☆

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「オルゴールワールド」あらすじ

カンパネラ爺はもう50年以上もラッパの大工事をしている。どんどん伸び続けるラッパの先は、空中帝国から空に向かってビヨーンととびだしてるが、まだまだ完成はしていない。みんなから何を言われても返事はいつも「ちょっくら奇跡に用がある」だった。

 

カンパネラ少年は、魔法なんて嘘っぱち、目に見えるものだけを信じている科学大好きな子どもだった。

いつもは望遠鏡で星空でおこなわれているハシゴの工事を見ていたが、ふと望遠鏡の向きを下に変えると、5000メートル下に広がる森が見えた。人間は昔は森で暮らしていたけれど、今じゃ悪性の細菌だらけ。とても人が住める場所じゃない。しかし、森に赤毛の女の子の姿を見つけて、驚く。さらに、ほかに何人もの人がいて、そこには人間の暮らしがあった。

 

カンパネラが30歳の時、帝国の極秘任務として森の調査をまかされた。防護スーツを着て5000メートル下の森へ下り、赤毛の女の子がいた場所へ向かった。

そして、赤毛の女の子「ヨナヨナ」に会い、子どもの頃に望遠鏡でずっと見てたことを伝えた。空中帝国と森、ちがう場所で暮らしていた2人はおたがいの世界のことを話し合った。そのうち、2人はなぜ人間の世界がふたつにわかれたのかを不思議に思う。

カンパネラはヨナヨナからアンモナイトのオルゴールをもらった。それは、とてもやさしい音色がするオルゴールだった。

 

カンパネラは森が好きになったことを伝えたが、ヨナヨナは「スキ」という言葉を知らなかった。”たとえ、何かを犠牲にしても守りたい気持ちのこと”だと説明すると、ヨナヨナは「スキ」なんて気持ちは捨てるべきと言う。実際、空中帝国では好きなものこわす人・大切なものをうばう人をねたんだり、そのために争いが起こっていた。

2人は世界がふたつにわかれた原因が少しわかった気がした。でも、カンパネラは同じ人間なんだからきっとすべてをつなぐなにかがあるはずと考えた。長老パッヘルベルとばったり会ったカンパネラは、世界をつなぐ魔法を教えてもらう。それは”感動”だ。

カンパネラはヨナヨナと別れ際に約束をかわした。それは、魔法で世界をつなげる約束だった。

 

50年後。カンパネラ爺がずっと作り続けていたラッパがついに完成した。そして、ラッパの根もとにあのオルゴールを向けると、世界中にやさしい音色が鳴りひびいた。森の子どもたちも、自分たちの大好きな音楽が空からふってきたので、大騒ぎ。奥でゆりいすに座っている老婆が目に涙を浮かべていた。

オルゴールワールド 読書感想文

カンパネラのように信じたことをやり続けられる人は、そう多くはないと思う。どうして人生をかけてひとつのことに熱中することができるのか、「オルゴールワールド」はそんなことを考えさせてくれる絵本だった。

 

このお話の主人公、空中帝国に住むカンパネラは、50年もラッパを作り続けているちょっと変わった人物だ。周りの人たちからも変な人と思われているが、気にしない。「ちょっくら奇跡に用がある」と返事するだけでラッパ工事に夢中だ。

多くの人は、周りの人の目が気になる。マイナスの意見を言われると、思いなおしたり続けるのをやめたりするなんて、よくある話だと思う。誰に何を言われても曲げない強い気持ちは、なかなか持てるものじゃないだろう。

 

でも、カンパネラ爺はいっさいぶれずに突き進む。その理由は、30歳の頃に帝国から5000m下の森でヨナヨナという女の子に出会ったからだった。森と空中帝国、世界はふたつに別れていたが、カンパネラは何とかしてひとつにつなげたいと考えた。感動と言う魔法を使って。そして、自分が世界をつなげるから、ヨナヨナにそれを伝えてほしいと頼んだ。ヨナヨナは、その気持ちを真っすぐに受け止め、2人は約束をかわした。

2人が分かり会えたことが、50年後に奇跡が起きた一番大きな理由だった。ヨナヨナは、カンパネラのおかしな目標を否定することなく、応援した。これにカンパネラはどんなに力をもらっただろう。

 

そして、物語の終わりはきれいなハッピーエンド。

50年作り続けたラッパを使って、ヨナヨナからもらったオルゴールの優しい音色を世界中に響かせた。奇跡は起こり、世界はひとつにつながった。森にいるヨナヨナが涙をためて言う「阿呆がつなげよったんじゃ」、この言葉にとても感動した。ヨナヨナもカンパネラとの約束を守り、どうして世界がつながったのかを森の人々に伝えた。

 

カンパネラがずっと世界をつなげるために頑張れたのは、ヨナヨナの存在があったからこそだと思う。この2人の出会いもまた大きな奇跡だったにちがいない。大切な人と出会い、その人のために頑張ることで大きな奇跡が起きていく、そんな世界であってほしいなと思った。

「オルゴールワールド」”あとがき”の要約

この絵本には「あとがき」があるんですが、この内容がすごく濃いんです!

この物語ができた背景、制作過程、どんな思いを込めて作られたのか、などが書かれているのですが、ドキドキする内容なんです。西野さんは「いつもこんな感じで胸をドキドキさせて生きているんだな」とイメージできて、ドラマチックな人生を歩まれている理由が少しわかった気になるかも。

”あとがき”の内容ですが、例えば、

  • 物語の導入部分の設定は、タモリさん原案
  • 物語を作るにあたり、「宗教」「戦争」「生物の進化」という難しい問題に直面
  • 世界をつなぐ方法に悩むも、音楽を使うことに。
  • IT化が進み、空へ飛び出した大きなラッパは、すでに僕らの周りにある(ネットのこと)
  • 絵本のように魔法で世界を繋げる物語は、明日にでも現実に起こる可能性がある

などなど、気になる内容ばかりではないでしょうか♪

”大きなラッパ”はインターネット、”魔法(オルゴールの音色)”はエンターテイメント、に言い換えられるんですね。

「オルゴールワールド」はフィクションですが、しっかり感情移入できたのは、こういった現実世界のことが背景に組み込まれていたからなんでしょうね。

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「オルゴールワールド」あらすじ・感想 まとめ

以上、にしのあきひろさんのオルゴールワールドのあらすじ・感想文でした。

奇跡を起こすために1人奮闘するカンパネラ爺と、ヨナヨナの物語。はっきり言って、こういうストーリーは大好きで、ページをめくるスピードがどんどん加速していき、そして最後はうるっときましたね。

絵もすごく緻密で見入ってしまいますし、他の作品(「えんとつ町のプペル」「ジップ&キャンディ―」)のキャラクターが描かれているのも嬉しいポイントでした。

よければ、ぜひ本を手に取ってみてください。直に絵を見ることでより物語の世界に入り込むことができますよ(^^)/

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