ドラマ「コンフィデンスマンJP」3話のあらすじ・感想、気になるポイントについてまとめています。毎回、大物ゲストとの対決が見物ですが、今回『美術商編』は石黒賢さんでした。また、美大生の女性も重要なカギをにぎっていて、ボクちゃんが例によって振り回されていましたね。
ハイスピードな展開で息もつかせぬドラマですが、あとでじっくり振り返ってみると、「あのシーンにこんな意味があったんだ」「こんな伏線があったんだ」などの気づきがあって、さらに楽しめる作品となっています♪
ぜひ、本記事をご覧になって、コンフィデンスマンの世界をより深く楽しんいただければ幸いです☆
第3話『美術商編』あらすじ
ボクちゃん(東出昌大)は、カフェでアルバイトをしていた画家志望の美大生・須藤ユキ(馬場ふみか)と知り合う。だが、ユキが高名な美術評論家・城ケ崎善三(石黒賢)にもてあそばれ、自殺未遂にまで追い詰められたことを知ったボクちゃんは、城ケ崎から金を奪おうと決意。ダー子(長澤まさみ)には内緒でリチャード(小日向文世)に協力を依頼した。するとリチャードは、大物相手だからダー子を加えた方が良いと判断して、勝手に彼女にも話してしまう。
城ケ崎は、貧しい家庭に生まれ育った。画家だった父は、才能に恵まれなかったものの気位だけは高かったため、母と共に苦労してきたという。美術評論家になったのも父のような画家に引導を渡すためだった。独学で古今東西のあらゆる芸術作品を学んだ城ケ崎は、バブル崩壊後に行方不明になっていたいくつかの名画を発掘して名をはせ、今では美術品を鑑定する冠番組まで持っていた。しかしその本性は、女癖が悪い上に、持ち込まれた美術品の真贋を偽って安く買い上げ、裏社会の顧客に脱税資産やマネーロンダリングの手段として密かに売却して大儲けしている、欲と金にまみれた男だった。
ダー子は、中国人バイヤー“王秀馥”として城ケ崎のオークションハウスに潜入し、金に糸目をつけずに大量の作品を買い上げることで彼の信頼を得る。さらにダー子は、城ケ崎を騙すためのタネとして、旧知の贋作画家で、あらゆる時代の有名画家のタッチを知り尽くしているという伴友則(でんでん)に、ピカソの“まだ世に知られていない作品”の制作を依頼するが……。
フジテレビ公式サイト「コンフィデンスマンJP」より
第3話『美術商編』あらすじ(ネタバレ)
【ダー子の名言】
芸術は盗作であるか革命であるか、そのいずれかだ。
ポール・ゴーギャン
ボクちゃん 恋に落ちる
カフェで求人情報誌を眺めるボクちゃん。ふと壁にかかっている絵を見てると、女性の店員さんが「絵、お好きですか?」と話かけられる。彼女 須藤ユキは画家志望で個展を開く予定で、ボクちゃんを誘った。後日、会場に行ってみると、中止になったという張り紙が。
須藤ユキが通う美大に講師としてやってきた美術評論家 城ケ崎善三(石黒賢)、2人は親密な関係になるが、結局もてあそばれただけだった。ユキは個展を開くことになり、城ケ崎にコメントを依頼するが断られてしまう。さらに、城ケ崎に絵の才能がないと断言された須藤はショックを受けリストカットをしてしまう。
テレビの冠番組を持ち人気の美術評論家である城ケ崎だが、実際は芸術を金としてしか見ておらず、裏社会ともつながり大儲けしていた。そんな城ケ崎から大金を奪うためにダー子たちが向かって行く。
ダー子(中国人バイヤー ワンさん)作戦開始!
城ケ崎がやっているオークション会場に、中国人のおばさん風の格好をしたダー子がやってくる。今回は、中国人のアートカンパニー バイヤーの王(ワン)さんに変装し、高額な値段でがんがん落札していく。
オークション終わりに、城ケ崎と接触し一緒に食事へ。2人は、「絵は知識ではなく情報で見るもの」という考えが一致し、盛り上がった。
絵画修復師 伴ちゃん登場
後日、ダー子・リチャード・ボクちゃんは、絵画修復師の伴ちゃんの元を訪ねる。伴ちゃんの裏の顔は贋作家で、有名画家のタッチを真似て数々の贋作を描き、ダー子とともに仕事をしてきた。一度もバレたことがなく、その実力は本物だ。
今回は、ピカソの贋作で城ケ崎を騙す作戦に。ピカソの絵は大量にあると言われており、本物か偽物かは鑑定士の判断に委ねられるからだ。お金に目がくらんだ城ケ崎なら、これで騙せるのではという考えだ。伴ちゃんへの報酬を「いっぱいしてあげる」と意味深に告げるダー子。
城ケ崎を騙そうとするも・・・
城ケ崎のアトリエに訪れた田舎の古美術商に変装したボクちゃんは、ピカソの絵の鑑定を依頼する。そこへ、ワンさんがやってきてその絵をぜび買いたいと言いだす。しかし、城ケ崎は「これは犯罪だ」と見破り、警察へ通報した。伴ちゃんも逮捕されてしまった。なぜバレてしまったのか、それは贋作のタッチにもクセがあったからだ。城ケ崎は伴ちゃんの存在を以前から感づいていたのだった。城ケ崎の評価はこれでまた一段と上がった。
アジトに戻り、作戦を練る3人。お取り寄せ卵(天腸卵)を食べている時に、ダー子がひらめく。そして、入念な準備を開始する。
ダー子たち 新作戦始動!
【3か月後】
古美術商に変身したボクちゃんが、再び城ケ崎のアトリエに訪れる。大量の絵を持ち込むが、その中の一枚 山本巌が描いた「初恋」に目をつけた城ケ崎。絵が描かれた1923年というのがポイントだった。
そして、オークション会場で城ケ崎は「初恋」を売りに出した。そして、ダー子が1000万という高額で落札する。参加者たちはどよめき、山本巌という画家に注目が集まる。歴史に埋もれていた素晴らしい画家を発見したと城ケ崎の評価は、さらに高まっていく。
城ケ崎、ダー子の術中に落ちる
山本巌の絵を持った男が城ケ崎の元を訪ねてきた。山本巌の出身が茨城だと明らかになり、すぐ城ケ崎は出発した。そこで、山本の甥っ子(リチャードの変装)から、山本巌の生い立ちを聞かされる。フォービズム(野獣派)の先駆者であったが、時代が速すぎたのか絵は理解されることなく、身体が弱かった彼は若くして亡くなってしまったとのこと。山本が過ごしていた部屋に、残されていたたくさんの絵に驚く城ケ崎。
全ての絵を1千万で買いたいと頼む城ケ崎、そこへダー子とボクちゃんがやってきた。そして、3億円で買うと言いだした。慌てた城ケ崎だったが、「私が天才と言うから天才になる。素人をゴッホにできるのは俺だ」と叫び、3億5千万円で購入した。
夭折した若き天才画家 山本巌の正体が明らかに
後日、山本巌の作品限定でオークションが開かれた。城ケ崎が山本の生い立ち(リチャードが言っていた架空の設定)、表舞台に出ることなく夭折した若き天才画家を発掘したことを話し、1作目の自画像を出した。
この作品の説明途中で、客席の後ろに絵とそっくりな人物が!それは、お取り寄せ卵の生産者 山本巌だった。顔を見比べ、どよめく会場。ダー子が事前に、山本巌に招待状を送っていたのだった。
エピローグ~それぞれのその後~
アジトで美味しそうに卵を食べるダー子たち。手に持っている新聞には「城ケ崎、信頼失墜」という見出しが。敵を取ってもらって、伴ちゃんも大喜び。意味深に言っていた報酬は、ダー子の耳かきであることが明らかに。
今回の作戦のそもそものきっかけは、カフェで働く画家志望のユキが城ケ崎にもてあそばれたことをボクちゃんが知ったからだった。ボクちゃんは、花束を手にユキに会いに行った。個展会場にいたユキは、おじさんに媚びてしっかり作品を買ってもらっていた。それを見て、ショックを受けるボクちゃん。
城ケ崎は、公園である親子を見かけた。彼は、男の子が描いた絵を見て「いい絵だね」と誉めた。以前、同じ場面では素通りだったが、彼の心にも変化があらわれていた。
アジトではダー子が描いたものすごく個性的なタッチのフェルメールの絵をネットオークションに出していました。何と、値段がどんどん上がっていき、70万越えに!
第3話「古美術商編」の感想
3話も今まで同様スピーディーな展開、二転三転するストーリー運びでひきこまれる内容となっていましたね。1話完結方式なのでしかたのないことかもしれませんが、ちょっとパターン化されてきて、驚きの部分が少なくなってきたような気がしますが、それでもこのたたみかけるテンポで魅せられる内容となっています。
今回、私がとくに印象に残ったのが、こちらです。
- ボクちゃんの失恋
- 城ケ崎、ユキのその後
- 山本巌がブラックペアンに!
- 絵のふざけ具合
まずは、ボクちゃんの失恋。これは前回の旅館の時も同様でしたが、ボクちゃんが恋に落ちることが話のきっかけとなり、結末でしっかりと失恋するという流れ。今後もきっと続いていくのかなと思いますが、ギャグ的でいいですよね。予想を裏切るのもお笑いの技術ですが、来ると思ったところに来るのもお笑いの基本です!王道を貫く姿勢、とても好きです。
そして、城ケ崎とユキそれぞれのその後についても、ラストシーンで少し描かれていました。冒頭シーンで、ユキは清楚で純粋な画家志望に描かれていましたが、ラストでは、男に媚びを売って絵を買ってもらっていました。城ケ崎の別れのアドバイス通り、若いうちにしっかりとパトロンを見つけて捕まえていて、全然純粋な女性ではありませんでした。
一方、あれほど悪役のように描かれていた城ケ崎のほうが、考えが改まったようでした。公園で絵を描いていた男の子に「上手だね」と誉めるシーン、城ケ崎のいろいろな思いが凝縮されているんだろうなと感じました。
このドラマの台詞で「目に見えるものが真実とは限らない」というものがありましたが、そんなシーンが散りばめられていますね。
また、3話で重要なカギを握る人物となった山本巌。ダー子が食べていたキャビア+卵掛けご飯の卵の生産者です。そんな彼が、何と・・・
第2助手山本巌やん!! #ブラックペアン #コンフィデンスマン pic.twitter.com/UupwmTrMwO
— のんたっく (@tvcatea) 2018年4月29日
ドラマ「ブラックペアン」にも出演されている俳優さんでした👀
そして、妙ににやにやしてしまうダー子作のフェルメールの絵♪
ふざけてますよね~。でも、何だかやけに味があるというか。爆笑って感じではないですが、後で思い出してにやにやしてしまうような、そんな面白さ。
ちなみに、こちらが本当の絵です。
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer ) 「真珠の耳飾の少女(青いターバンの少女)」マウリッツハイス美術館 #フェルメール #Vermeer pic.twitter.com/R9KfmtqSAw
— 美術すき! (@fsc1234567) 2018年5月5日
まとめ
第3話のあらすじ・感想について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。毎回ゲストの敵がいい味を出しています。今回の石黒賢さんも悪そうな美術評論家が似合っていましたね。比較的、影のある役が似合う俳優さんですよね。
2話から登場した新たな仲間 五十嵐もしっかり絡んでいて、らしさを出していました。ダー子の下ネタ・変わったグルメ、ボクちゃんの恋と失恋など、パターンも定着してきましたが、毎回ゲストと舞台設定が変わるので、新鮮な気持ちで見れる素敵なドラマです☆
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