絵本「つくしちゃんとおねえちゃん」のあらすじ・読書感想文をまとめています。
本記事の内容
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青少年読書感想文全国コンクール「課題図書」にも選ばれている1冊です。感想文を書くにあたって、ヒントになれば嬉しいです。
「つくしちゃんとおねえちゃん」あらすじ
頭がよくて、ものしりで、ぶ厚い本を読んでいて、ピアノだって上手、だけど、ちょっと怒りっぽくていばりんぼう、そんなおねえちゃんはあたしの自慢です。おねえちゃんは歩くとき、少し右足をひきずります――。笑ったり、泣いたり、けんかしたり、助けたり、助けられたり、揺れ動く姉妹の気持ちが、鮮やかに細やかにつづられた日常の物語。やさしく温かみのある挿絵がたくさん入った、小学校低学年にぴったりの読みものです。
この本には、次の5つのお話が入っています。
「つくちしゃんとおねえちゃん」
- いばりんぼう
- あと五分
- ドッジボール
- なみだ
- ごめんなさい
ここでは、5編それぞれの簡単なあらすじをご紹介します。
「いばりんぼう」あらすじ
つくしちゃんには2つ年上の四年生のお姉ちゃんがいます。ぶあつい本を読み、計算もでき、しっかり者。ちょっとおこりっぽくて、いばりんぼうだけど自慢のお姉ちゃん。歩く時、少し右足をひきづりますが、にもつやおさいふはいつもお姉ちゃんが持ってくれます。
「つくしが持つ」と言うと、「ちびだから」と言ってさっさと歩いていってしまいます。「つくし、もう二年生だもん」と言い返すと、 お姉ちゃんは「あのかんじ読める?」「かけ算できる?」などいじわるな質問をしてきます。つくしちゃんは、べーっとして”早くおねえちゃんより大きくなれますように”と思います。 |
「あと五分」あらすじ
朝、いっしょに学校へ行くつくしちゃんとお姉ちゃん。つくししゃんがほどけたくつひもを結ぼうとした時に、ランドセルの中身が道にちらばりました。拾い集めますが、おばあちゃんからもらったいちごの匂いのする大事な消しゴムだけ見あたりません。2人で探して何とか見つかりますが、もう八時十分。登校時間まであと五分。ここから学校まで十分かかります。
お姉ちゃんは「先にいきな。走れば間に合う。わたしはゆうとうせいだから怒られないから」と言いました。つくしちゃんは、まよいながらも先に走って学校にいきました。 校門前に立っている先生に、消しゴムを探していたこと、先に私に走っていくように言ったこと、お姉ちゃんは右足が不自由で走れないこと、など今朝あったことをせつめいし、「ちこくはおねえちゃんのせいじゃないの」と話しました。 先生は「すてきなお姉ちゃんなんだね。先生がここでお姉ちゃんを待ってるから」とにっこりして、つくしちゃんに教室へ行くように言いました。 |
「ドッジボール」あらすじ
つくしちゃんはじゅぎょう中、窓の外ばかり見ていました。お姉ちゃんがドッジボールをしていたからです。お姉ちゃんは、すぐに当たって外野に出てしまい、「パスパス」と言っても誰もパスしてくれません。つくしちゃんは、むねがきゅっとなりました。
家に帰ると、お姉ちゃんが庭でドッジボールの練習をしていました。転がってきたボールをお姉ちゃんに投げると、ちがうほうにとんでいきました。つぎに、お姉ちゃんがボールをびゅんと投げてきたので、思わずよけました。お姉ちゃんは笑って、「つくし、なげるのはへただけどよけるのはうまいね。あと、キャッチできたらドッジボールうまくなるよ」と言いました。 お姉ちゃんがほめてくれて嬉しくなったつくしちゃん。ごはんの時間まで、お姉ちゃんと一緒に練習をしました。 家に入る時に、お姉ちゃんは「練習のことは、(お姉ちゃんの)友だちにはないしょだよ、びっくりさせたいから」と言いました。つくしちゃんがうなづくと、お姉ちゃんは「よし」とまんぞくそうにうなずきました。 |
「なみだ」あらすじ
お姉ちゃんは、ここのところ学校から帰ると、毎日しゅげいをしています。かわいい白いネコのマスコットを作っています。明日おたんじょうび会に呼ばれている友達のまこちゃんへのプレゼントです。
次の日、ネコのマスコットをきれいな紙につつみ、リボンをかけて、まこちゃんちへ行きました。つくしちゃんはスーパーへおつかいに行きました。家に帰ると、いつもそろっているお姉ちゃんの靴がひっくり返っています。 部屋にはお母さんとお姉ちゃんがいました。お姉ちゃんは、「みんなすてきなプレゼントをあげてた。ネイルセットとか、ノートとか色ペンとか。」と泣いていました。しっかり者のお姉ちゃんが泣いてるのを見て、つくしちゃんはむねがどきどきしました。 「こんなへたくそなのプレゼントできないよ!」お姉ちゃんはマスコットのつつみを窓から庭へなげました。あわてて庭へ飛び出して、つつみを拾いあげると、なみだがこぼれました。ふりかえると、お姉ちゃんが立っていました。「おとしもの」とつつみをわたすと、お姉ちゃんはだまってそれをうけとりました。 |
「ごめんなさい」あらすじ
おまつりに行きたいつくしちゃん。でも、お母さんはぎっくりごしで動けないおばあちゃんの家へ、お姉ちゃんは友だちと一緒に出かける約束があり、2人とも家を出てしまいました。1人家にのこされたつくしちゃんは、なみだがこぼれました。
「お姉ちゃんのばか」「お姉ちゃんなんてだいだいだいきらい」 つくしちゃんは、お姉ちゃんのランドセルの中からじゆうちょうを出して、マジックで「ばか」と書きました。 その時、お姉ちゃんが家にもどってきました。「友だちが、つくしも連れてきていいよって」と、むかえに来てくれたのです。おまつりに行けることになったつくしちゃんは「ごめんなさい」とあやまりました。「なにを?」と聞かれても、まさかじゆうちょうにばかって書いたことは言えません。 お姉ちゃんは「どーせ、つくしのことだから、しょぼいことしかできないでしょ。おこらないであげる」と言いました。右足をひきずりながら歩くお姉ちゃんは、浴衣でもスニーカーをはきます。あまりかっこよくないけれど、あたしのお姉ちゃんはかっこいいお姉ちゃんです。 |
「つくしちゃんとおねえちゃん」読書感想文(例文)
つくしには2つ年上の4年生のお姉ちゃんがいます。お姉ちゃんは、足が悪く歩く時に右足をひきずって歩きます。すこし怒りっぽいところもあるけれど、とてもしっかり者でじまんのお姉ちゃんです。そんな姉妹の、泣いたり笑ったりけんかしたりといった、ふだんの生活が書かれています。
私にも2つ上の兄がいるので、自分たち兄弟のことと比べながら、読みました。
いちばん印象に残ったのは、「ドッジボール」です。お姉ちゃんは、足が悪いせいか、すぐに当てられてしまい、ぜんぜんパスをもらえません。お姉ちゃんは家に帰ると、庭で1人もくもくと練習をします。つくしも誘われ、いっしょに練習をしました。練習終わりに、「練習のことは、(お姉ちゃんの)友だちにはないしょだよ、びっくりさせたいから」と言います。
この考え方がお姉ちゃんらしいなと思いました。私なら、つくしと同じで「昨日、家で練習したんだ」と言ってしまいたくなるからです。お姉ちゃんは頑張り屋さんですが、頑張ったことはあまり人に言いません。しっかり者でいることが当たり前になっているのかもしれません。みんなから、しっかり者だと思われているから。妹にはない、お姉ちゃんだけの大変なところがあるんだなと感じました。
私は兄のことを何でもできてすごいと思っていましたが、もしかしたらこっそり見えないところで頑張っているのかもしれません。この本を読んで、ちょっと兄の見え方が変わりました。ケンカをすることもあるけれど、もっと仲良くできたらいいなと思いました。
まとめ:「つくしちゃんとおねえちゃん」あらすじ・読書感想文
「つくしちゃんとおねえちゃん」あらすじ・読書感想文でした。
姉妹のお話なので、兄弟・姉妹がいるなら、自分のことと比べたりできるので、書きやすい1冊ではないでしょうか。
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