「かみさまにあいたい」あらすじ・読書感想文

感想文
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「かみさまにあいたい」(イラスト:酒井 以、著者:当原 珠樹)は、それぞれ悩みを持つ2人の子どもが出会い、傷ついた心を癒し成長していく物語です。

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2019年度の青少年読書感想文コンクール(小学生中学年用)の課題図書にも選ばれている作品です。

本の表紙やタイトルはとても読みやすそうな印象を受けますが、読んでみるとテーマが深くてちょっと驚くかもしれません。内容はやや難しいかもですが、その分中身の濃い感想文を書こうと思うなら、ぴったりの一冊です☆

 

本記事では、

 

  • あらすじ
  • 読書感想文

 

の順にご紹介します。感想文を書く際のヒントになれば幸いです(*^^*)

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あらすじ(ネタバレ)

雄一は、おばあちゃんのお墓に行った。お墓にプリンをお供えし、手を合わせた。近くで声がするので周りを見ると、同じクラスの小松崎竜也がいた。竜也は誰のお墓なのか聞いた後、しゃがんで手を合わせた。

竜也は授業中にカードゲームをしたり、授業の途中でどこかへ行ってしまったりして、担任の井原先生に反発しているため、クラスでは浮いた存在だ。

 

ある日のプールの授業中、頭が痛いと見学していたがいなくなり、先生が探しに行った。雄一が窓から河川敷を見ると竜也の姿が見えた。給食の時間に戻って来たが、先生に叱られた。

 

放課後、雄一は竜也がいた河川敷に行くと穴があり、その中に竜也が座っていた。

「何をしているのか」と聞くと、「以前、優しい女神様に会ってカステラをもらった。もう一度会いたいから神様と交信している」と言う。

竜也は「神様がいると思うか」と雄一に聞くと、雄一は「いると思う」と答えた。竜也は雄一を穴に招き入れた。

 

ある日、竜也は自由帳に書いた神様の絵を雄一に見せた。雄一は「神様は天国にいるのだから河川敷の穴ではなく、高い場所の方がいい」と言った。

竜也は雄一に「横断幕にメッセージを書き、高い所に張れば神様に見てもらえる」といい、二人で横断幕を作ることになった。

 

次の日の放課後、竜也は雄一を連れて走って行った。雄一は知らない道だと思ったが、おばあちゃんとの思い出が詰まった柔道教室へ行く道だと気が付いた。おばあちゃんが亡くなって教室を辞めたので、涙をこらえながら急いで通り過ぎた。

 

住宅街の坂を上ってたどり着いたのは古い洋館で「立入禁止」と書いてあった。急に雷が鳴り、雨が降ってきたので急いで洋館へ入った。そして、横断幕にメッセージを書き始めた。

書き終えて横断幕を張ろうとしていたら、女性がやって来て「人の家に入って何をしているのか」と問われたので、二人は急いで横断幕を外し、走って逃げた。

 

翌日、竜也はクラスメートと喧嘩になり、止めようとした雄一が骨折し入院することになった。病室で会った主治医は佐藤ナンシーと言い、洋館で見た女性だった。

竜也は毎日雄一の病室へやってきた。ある日ナンシー先生は横断幕の事を聞いてきた。その時に、竜也の母親がこの病院の看護師をしていると言った。

 

ナンシー先生が洋館の掃除を手伝うなら横断幕を張っていいと言ったので、雄一が退院してから、竜也と一緒に洋館へ行った。

一通り洋館を見学した二人は、昼ご飯を食べ、ペンキ塗りなどを手伝った後、横断幕を張った。ナンシー先生はおやつに紅茶とカステラを用意しており「このカステラは竜也のお母さんが手作りしたものだ」と言った。

 

夕方、庭でバーベキューをしていると、竜也は「横断幕を燃やして神様へ届けよう」と言い、それぞれ願いごとした。

竜也は「もう一度会いに来てください」、雄一はおばあちゃんの願いだった「強くてまっすぐな男になれますように」と。祈りながら、横断幕を火にくべた。

読書感想文(小学校-中学年)

私のおばあちゃんは、毎朝仏壇に手を合わせている。うれしい事や悲しいことがあった時も仏壇に話しかけている。

私が近寄って行くと、おばあちゃんは私にも手を合わせるように言うので、どうして手を合わせるのか聞いてみると、おばあちゃんは「この中にはご先祖様がいて、私たちを守ってくれているからね」と教えてくれた。

 

毎年お正月に家族で、近所の神社に初詣に行く。私は手を合わせて「テストで100点取れますように」とお願い事をする。

でも私は、おばあちゃんと一緒に仏壇の前にいるときにも「テストで100点取れますように」とお願い事をしている。

 

お盆とお正月には、お墓お参りもする。いつもは天国にいるご先祖様をお墓というお家にお迎えするためだと、おばあちゃんは教えてくれた。だから、お墓もその周りもきれいに掃除をする。

 

雄一は、お盆でもお正月でもなく、学校の帰りにプリンを持って一人でお墓参りに行っていた。私は、お墓には一人で行ったことがないし、何となく怖いような気がするので、雄一は偉いなと思う。

 

竜也が会った神様は、天国にいると書いていた。仏壇の中のご先祖様と、天国にいる神様は違うのかなと思ったので、おばあちゃんに聞いてみると、人は死ぬとみんな天国に行くのだから、ご先祖様はみんな天国にいると教えてくれた。

そして、この仏壇は、天国へ続く扉だと教えてくれた。神様とご先祖様は同じなのだと思った。神様は遠いような気がするけれど、ご先祖様は近くにいてくれているようだし、おじいちゃんは天国にいるから、それを聞いてうれしくなった。

 

おばあちゃんは、日本にはいろんな神様がいると笑って教えてくれた。トイレの神様、台所の神様、靴箱の神様。だから、いつもきれいにしていると守ってくれると教えてくれた。

それを聞いてから、私は学校でお掃除の時間は、テストで100点取れるかはわからないけれど、一生けん命にさぼらないできれいにしている。

 

おばあちゃんが教えてくれたように、いろんな神様が近くにいるのなら、雄一や竜也が行ったように高いところではなくても会えるのかなと思った。横断幕を書かなくても、声を出せば聞こえるのかもしれない。

でも、おじいちゃんは耳が聞こえにくかったし、大きな声でお話するように言われていたから、横断幕の方がいいかもしれない。

 

雄一と竜也は、最後に横断幕を燃やしてしまった。せっかく作ったのに、もったいないなと思ったけれど、おばあちゃんが毎朝仏壇に手を合わせるときに、ろうそくとお線香をたく。お墓に行ったときにもお線香をたく。横断幕を燃やしたのは、それと同じことなのかなと考えると、納得できた。

 

私もまだ、ご先祖様にも神様にも会ったことがないけれど、雄一と竜也と同じように、いつか会える日まで、お願い事をしながら、一生けん命、掃除をして待っていたいと思う。

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まとめ

あらすじ・感想文を見てきましたが、イメージは広がりましたでしょうか。

すこし難しいお話なので最後に大事なポイントの解説を少しだけ。これを押さえることで、感想文がぐっと書きやすくなりますよ。

ストーリーのポイントは、

 

それぞれ違った心の悩みを抱える雄一と竜也が、同じ目的(かみさまにあいたい)を共有し冒険していく中で、絆が深まって心の傷も治っていく

 

という成長物語です。

ちなみに、それぞれの心の悩みとはこちらです。

雄一

認知症のおばあちゃんを柔道教室に連れて行くのが恥ずかしかった。いつも嘘をついて騙し
連れて行かないまま、亡くなってしまったことを後悔している

 

竜也

多忙な看護師の母親と一緒に過ごせる時間がなかなかない

2人の悩みは違うようで少し似ています。

それは、、、

 

会えない人がいる

 

という点です。

雄一:亡くなってしまったおばあちゃん

竜也:夜中にこっそりカステラを置いてくれていたかみさま(竜也の母親)

亡くなった人、かみさまはそれぞれ天国にいそうですし、二人の思いが重なります。この本のタイトルである「かみさまにあいたい」につながるわけですね。

 

ただ、深いテーマの話なので、ちょっと小学生中学年には難しいような気もします。

だから、読書感想文を書く際には、これらのことを押さえつつも、掲載している例文のように実体験を多めに取り入れつつ書くと、書きやすくなりますよ♪

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ぜひ、あなたらしい感想文を書いてみてはいかがでしょうか📖

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