ご査収くださいの意味とは?間違いやすい使い方と言い換え表現も|ビジネス文書例文

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ビジネス用語では、一般的になっている『ご査収ください』『ご査収の程、よろしくお願い致します』という言葉。日常生活ではまず使うことないですよね。仕事などで目にするにうちに、何となく使えるようになるものの、意外とまちがって使ったりしているケースもあるのです!あなたは、大丈夫ですか?

今回は、『ご査収ください』の意味・使い方について、見ていきたいと思います。あわせて、よく似ている言葉「ご検収ください」についてもまとめています。

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「ご査収ください」の読み方・意味

査収(さしゅう)
金品・書類などを調べて受け取ること。 「御-ください」

ご査収の程(ごさしゅうのほど)
調べた上で受け取ること、またはその次第。「ご査収の程、よろしくお願い致します」などの形で用いられる。

引用 http://www.weblio.jp

「査収」「ご査収の程」の意味を見てみるとどちらも、調べたうえで受け取ることとなっています。話し言葉にいいかえると、「よく確認してお受け取りください」といった表現になるかと思います。

見積書
見積書や企画書、履歴書など大事な書類を送る際には、まさにぴったりの言葉ですね。書類を添付したメールの文章や、郵送する際につける添え状や送付通知状などに多用されます。

ちなみに、「ご査収」は相手がその書類をまだ見ていない時に使うものなので、いちど見てもらって何らかの箇所を修正し再度見てもらう時には、「ご確認ください」などとするほうが自然です。

「ご査収ください」の使い方

では、次に実際の使用例を見ていきましょう。

 

『見積書を送付致します。ご査収の程、宜しくお願い致します。』
『企画書を添付致しましたので送付致します。宜しくご査収の程、お願い致します。』

 

といった感じで、使われます。

他にもいろんなバリエーションがあって、さまざまな「ご査収」がビジネス文書・メールには溢れています。

 

例えば、、、

 

  1. ご査収ください
  2. ご査収お願いします
  3. ご査収よろしくお願い致します
  4. よろしくご査収いただけますようお願い申し上げます
  5. ご査収の程よろしくお願い致します
  6. 資料を添付致しましたので、ご査収くださいませ

 

などなど、このような言いまわしで使われているのを見たことがありますが、何だか違和感を覚えるものはありませんか??実は、1つだけ間違った用法のものがあるのです。

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それは、4です!

なんだか違和感を覚えた方も多いのではないでしょうか?具体的にどこがおかしいかと言うと、、、

「ご査収」自体に相手への尊敬の意味があるので、「申し上げます」という謙譲語を足してしまうと二重敬語になってしまうから。

国語の授業でも二重敬語はだめと教わりますので、やはりこの表現は間違いだと言えるでしょう。

 

それと、2・3については文法的に誤りと言えるかはわかりませんが、何だか発音した時のリズムがぎこちなくて、片言みたいに聞こえてしまいますよね。ご査収の後ろに「の程」を入れた方がより自然になります。

類義語の「ご検収ください」の意味と使い方とは?

ご査収くださいと似ている表現として、「ご検収ください」があります。使う頻度はそんなに高くないですが、セットでおさえておくと頭の中がスッキリし、より覚えられると思います。この際、こちらもあわせて確認しておきましょう。

検収(けん‐しゅう)

納入品が発注どおりか検査して受け取ること。品物の種類や数量、破損の有無、機器の動作確認などを行って品物を引き取ること。
また、コンピューターのシステム開発を外注したときに、納品されたシステムを検証すること。

デジタル大辞泉

納入品をよく検査して受け取ること」という意味になります。よく確認したうえで受け取るという点では、査収と同じです。

段ボール荷物届く

違いは受け取る物が何かによるのですね。整理すると、、

「査収」・・・金品、書類など
「検収」・・・納入品、システム

 

となります。物によって使い分けされるので、「査収」は幅広い業界で使われ、「検収」は業界によって使用頻度が大きくちがってきます。

使い方については、「ご査収」と同じ要領で、「ご検収ください」「ご検収の程、よろしくお願い致します」などとなります。

「ご査収ください」の言い換え表現いろいろ

今まで、「ご査収ください」の意味や使い方について見てきましたので、もうこれで問題なく使えること間違いないしですが、「やっぱり使うの何か抵抗ある・・・」と感じたりしていませんか?

 

「正しく使えてるか自信がない」
「ご査収って使うの、いつまでも違和感がある」
「ご査収ってご査収って、いったい何なのよ!」

 

上記のことに当てはまるなら、無理して使うこともありません。何事もよく考えこみやすい人に多いと思うのですが、「ご査収」という表現が馴染みなさすぎて使うの抵抗がある、という場合は、言い換え表現を使いましょう。

 

「ご査収ください」

  • ご確認の上、お受け取りください。
  • ご検討の程、よろしくお願い致します。
  • 内容について間違いないか、ご確認頂けますと幸いです。

 

「ご検収ください」

  • 商品の数量など誤りがないか、ご確認お願い致します。
  • 商品の動作確認など不備がないか、ご確認いただけますと幸いです。

 

などと、言い換えて使っても問題ありません。ただ、書類やメールなどの書き言葉で「間違いがないか」などのマイナスフレーズを出すのはちょっと印象が悪く、そういったことをごまかせるという点では、「ご査収」「ご検収」は便利かなと思います。

間違えられやすい「ご査証」の意味とは?使用例文も

「ご査収」と字面がとても似ている言葉に、「ご査証」があります。全然意味が異なるのに、誤用されるケースも見かけます。しっかりと意味を把握していさえすれば、間違いは防げます。ここで、辞書的な意味を確認しておきましょう。

①調べて証明すること。
②ビザ(visa) に同じ。
引用:https://www.weblio.jp/
”調べて証明すること”です。
②の海外旅行に行く際に必要なビザのことも、正式名称は”査証”と言います。行き先国の駐在領事が行う入国査証のことです。その旅行者が不審な者ではないことを証明するわけなので、①と同じような意味合いになっています。
実際の使用例としましては、次のようなものがあります。
  • 査証を申請する
  • 査証を免除されました
  • 問題のあった件につきまして、ご査証の程お願い致します。

 

大きく分類して、ビザの意味で使用されるケース、ビジネスシーンで相手に調べてもらうよう依頼する時などに使用されます。

ただ、「ご査証の程お願いします」はやや強い印象を相手に与えがちであることを意識しておく必要があるでしょう。くれぐれも、”ご査収ください”と”ご査証ください”を誤用してしまうのは避けてください。大きな誤解に発展する可能性があります。

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まとめ

「ご査収ください」と「ご検収ください」の意味と使い方について、見てきましたがいかがでしたでしょうか?ここで、今回の内容を簡単にまとめておきたいと思います。

「ご査収」の意味

  • 「ご査収ください」・・・書類・金品などをよく調べたうえで受け取る
  • 「ご検収ください」・・・納品された商品の個数や動作確認など調べた上で受け取る

「ご査収」の使い方 例文

  • 『ご査収の程、よろしくお願い致します。』
  • 『ご査収ください』

「ご検収」の意味

  • 納入品をよく検査して受け取ること

間違われやすい「ご査証」の意味とは?

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  • 調べて証明すること

人によって、微妙に言いまわしがちがったりするので、ビジネスパーソンでも意外と変な使い方をしているケースも見かける言葉です。でも、あなたはきっとこれで大丈夫☆相手に違和感を与えないように、自然に使いこなしていってくださいね。

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