「夜は短し歩けよ乙女」で気になるものまとめ|絵本・偽電気ブラン・ジュンパイロetc


森見登美彦さんの小説「夜は短し歩けよ乙女」、映画化もされ話題になっていますね。この作品の大きな魅力は、森見さん独特の面白い文体、先輩と乙女の青春ラブストーリーはもちろんですが、興味深い不思議なものたちがいろいろ出てくることではないでしょうか☆

そこで、今回は作品に登場した気になるものものをまとめてみました♪

美味しそうなもの3選

まずは、小説に出てきた美味しそうなお酒や食べ物などについてです。

偽電気ブラン

偽電気ブランの説明の前に、ひとまず電気ブランについて。電気ブランというお酒は実際にある飲み物で、小説では東堂さんが次のように説明しています。

そもそも電気ブランというのは、大正時代に東京浅草の老舗酒場で出していた歴史あるカクテルでね、新京極あたりにも飲ませる店はある


ちなみに、この浅草の老舗酒場は、神谷バーというお店のようです。かなり魅かれるお店です。

神谷バー

続いて、偽電気ブランについてです。小説内で次のように説明されています。

電気ブランの製法は門外不出だったが、京都中央電話局の職員がその味を再現しようと企てた。試行錯誤の末、袋小路のどん詰まりで奇蹟のように発明されたのが、偽電気ブランだ。偶然できたものだから、味も香りも電気ブランとはぜんぜん違うんだよ

今でもこっそりつくられていて、夜の街へと運び込まれるこんな秘密のお酒、もしも本当にあったなら是が非でも飲みたくなりますよね。

黒髪の乙女は、李白さんとの飲み比べ対決でこの偽電気ブランをしこたま飲むことになります。その時の乙女の感想がまた素敵でした。

飲んでいるうちにお腹の底から幸せになってくるのです

ジュンパイロ(潤肺露)

風邪をてきめんに治してしまうというものすごい薬”ジュンパイロ”、こんなの本当にあったらいいなあ~と感じた方多いのではないでしょうか。

ジュンパイロについて、樋口さんが次のように語っています。

それはかつて結核の治療にも用いられた幻の妙薬。漢方の高貴薬を多種混ぜ合わせ、水飴の如くしたもので、巻き取ってひと舐めするごとに熱は下がり、総身に力が漲るというものだ

非常に、魅力的な説明ですよね。舐めるたびに熱が下がるなんて!!そして、気になるお味はというと、

とろけるような甘みと、口から鼻へ駆け抜ける強い芳香は、ひと舐めすれば虜になるという。あまりにも美味しいので、世人は風邪でもないのに舐めまくり、のべつまくなし鼻血を出した

このジュンパイロという名のお薬ですが、実際にあったのかもしれません。というのは、森見さんご本人が、過去にインタビューで次のように答えられていたからです。

例えば『夜は短し歩けよ乙女』に出てくる風邪薬のジュンパイロは、岸田劉生の娘の、麗子さんのエッセイで、実家で飲んだ風邪薬、ジュンパイロがすごく美味しかったとあって、小説に出したくなったんです。

作家の読書道 第65回

喫茶「進々堂」

幸せな空気が満ちている印象的なラストシーンの舞台が、進々堂でした。店内の様子を表すこの描写、お気に入りです。

薄暗い店内には、黒光りする長テーブルを挟んで人々が語り合う声、匙で珈琲をまぜる音、本のページをめくる音が充ちています。

小説では具体的な食べ物などは出てこないのですが、コーヒーの香りと先輩と乙女の幸せな未来を思わせるような素敵な場面で、どこか美味しい気分になりました。

なので、”美味しそうなもの”の中に、進々堂も入れてみました。実在するお店なので、ぜひとも京都に行った際には立ち寄ってみるのもおすすめです。

進々堂の他にも、作品に登場する場所をこちらの記事でまとめています♪

「夜は短し歩けよ乙女」舞台になった京都の場所まとめ|聖地巡礼に行こう

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黒髪の乙女が今まで読んだ本 まとめ

下鴨神社にある糺の森で開催された古本市のシーンで、たくさんの本が登場しました。なかでも興味深かったのが、黒髪の乙女がこれまで読んできた本を回想するシーンです。絵本・童話から小説まで、幅広い作品が出てきましたね。

乙女が読んできた本を一覧(小説での登場順)

  • ジェラルド・ダレル「鳥とけものと親類たち」「虫とけものと家族たち」
  • オスカー・ワイルド「ドリアン・グレイの肖像」
  • マーガレット・ミッチェル「風と共に去りぬ」
  • 谷崎純一郎「細雪」
  • 円地文子「なまみこ物語」
  • 山本周五郎「小説日本婦道記」
  • 萩尾望都
  • 大島由美子
  • 川原泉
  • ロアルド・ダール「マチルダは小さな大天才」
  • ケストナー「エーミールと探偵たち」「飛ぶ教室」
  • C・S・ルイス「ナルニア国ものがたり」
  • ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」
  • ペーター・ニクル「ラ・タ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語―」

とても文系な感じが溢れていて、乙女のキャラクターが出ていますね。新書や科学的な本はとくに入っておらず、ややメルヘン色が強めで良い感じのラインナップです。

といった作品も気になったのですが、何と言っても外せないのが、ストーリー上でも重要な一冊となった、ペーター・ニクル「ラ・タ・タ・タ・タム―ちいさな機関車のふしぎな物語―」です!

”ラ・タ・タ・タム”、何て良い響きなんでしょう☆私は、「夜は短し歩けよ乙女」で初めてこの本の存在を知りましたが、子どもの時に知っていたらきっとハマっていただろうな~と思いました。絵がとても印象的な本なので、お子様がいらっしゃれば一緒に楽しんでみるのも、おすすめです📖

まとめ

以上、「夜は短し歩けよ乙女」に登場する気になるものものでした。実在するものから、架空なものまで、怪しげで魅力的なものがたくさん登場しています。

この物語自体も、現実と空想が入り混じったような不思議な話なので、世界観にとてもマッチしていてより面白くなってるように思えました。

ぜひお時間があれば、出てきた本など実在するものに触れてみてはいかがでしょう。より、この作品を楽しめること間違いなしです(^^)/

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kanren01
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